北朝鮮、軍事パレードを実施 平昌五輪の開幕式前日(CNN)
北朝鮮は8日、北朝鮮人民軍の創建70周年を祝う軍事パレードを首都・平壌の金日成広場で実施した。外交筋がCNNに明らかにした。韓国の平昌(ピョンチャン)冬季五輪の開幕式を翌日に控えた中での軍事力誇示となっている。
韓国の聯合ニュースによると、同広場での軍事パレードは現地時間午前10時(日本時間同10時半)から開始。最大5万人の市民らが集まった。兵士約1万3000人も含まれる。
北朝鮮の最高指導者、金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長は軍事パレードで国内の愛国心を高揚させると共に、核開発の急速な進展を世界へ見せ付ける狙いがあるとみられる。一方、五輪に参加する共同チーム結成などに尽力した韓国の文在寅(ムンジェイン)大統領にとっては意趣返しの軍事パレードともなっている。
専門家らは、軍事パレードには固体燃料利用の長距離弾道ミサイルなど新たな軍事技術を示す模型が一部登場すると予想。昨年実験した大陸間弾道ミサイル(ICBM)の「火星15」などの技術が大量生産の段階に入ったことを誇示する可能性も指摘されている。
外交筋はCNNの取材に、米国への威嚇を狙い数百発・基のミサイルやロケットが姿を現すとも予測している。
昨年の軍事パレードは国際メディアにも公開されたが、今年は少数の外交団のみが招待され、全ての映像や画像の配信も規制される見通し。映像などが公開される日時は不明。ただ、国営テレビが8日午後にもパレードのビデオ映像を放映する可能性がある。
北朝鮮は1970年代から2014年まで、朝鮮人民軍創建日を4月25日に設定していた。同日は、1932年に日本占領に抵抗した朝鮮人民革命軍が組織されたことにちなむ。故金日成主席は朝鮮半島が分裂した後の48年2月8日、朝鮮人民革命軍を朝鮮人民軍に名称を変更。金正恩氏は2015年、軍創建日を2月8日に復活させていた。自らの指導力を刻印する意図があったとされる。
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